原発破壊

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水城ゆう 著

 

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この小説は1996年に書き下ろされた長編小説です。
当時、某出版社から娯楽小説として出版される予定で、そのために15万字という原稿用紙にして500枚近い分量を書きおろしたものですが、諸事情により出版されることはありませんでした。その事情についてはあらためて開示しませんが、このたびそのままの形で電子ブックとして公開する決心をしました。
当時の原稿をそのまま、一字一句改変することなく使っています。15年前に書かれたものなので、科学技術や通信事情など多少の違和感を覚えるかもしれません。それを配慮してお読みいただければ幸いです。

これを書いて15年たったいま、感じることは、あまりに現在の状況と酷似しすぎている、という悪寒と戦慄です。
15年前からすでにこのような悪寒は、じつは社会の奥底では蔓延していたのだ、ということを読んでもらいたいとも思います。
またこの小説を公開することでなんらかの社会的・政治的意図を私自身が持つものではないことを、お断りしておきます。

このたびの大震災と大津波、そして原発事故によって亡くなれた多くの方々にご冥福をお祈りすると同時に、いまなお被災地にあって被災されている多くの皆さんに心からお見舞いを申し上げます。

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